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行政対象暴力

行政対象暴力とは

行政対象暴力の意義

行政対象暴力とは、暴力団等(暴力団・暴力団員・準構成員・総会屋等及び社会運動等標榜ゴロをいう)又は右翼が、不正な利益を得る目的で、地方公共団体等の行政機関、又はその職員を対象として行う違法又は不当な行為をいう。

行政対象暴力の形態

権限行使要求型

行政機関の持つ指導監督、許認可、公金支給などの権限発動を促す形態、例えば、土木建築担当部門に対し、「下請参入」などを要求するような行為。

金品要求型

行政機関又はその職員自体をいわば資金源として、公金その他の金品を要求する形態、例えば、機関紙誌の購読要求とか、個人的なスキャンダルをネタに金品を要求する行為。

行政対象暴力事件の事例

市役所職員に対する市発注工事への因縁、脅迫事例

松葉会傘下組長が、市が発注した雨水排水管埋設工事の交通誘導員が1名であったことに因縁を付け、同市役所職員に対し、「市長に面会したいと言っといて。本当に大変なことになるよ。」などと言い、市長への面会の取り次ぎ等をさせようと脅迫した事例

公共職業安定所職員に対する脅迫事例

山口組傘下組幹部が、公共職業安定所職員に対し、「脅迫やったら、脅迫したるで、なんぼでも。得意やから、それで飯食ってきたから。」などと告げ、脅迫した事例

市役所職員に対する職務妨害事例

共政会傘下組織幹部が、自己が申請した生活保護受給の却下の通知を市職員から受けるに際して、同職員に対し「殺しちゃる。」「殴っちゃろうか。」などと怒鳴り、同職員の職務の妨害をした事例

「行政対象暴力」の新聞報道

事なかれ主義にワナ

行政対象暴力について、各報道機関では

  • ミスは担当者任せにしないで、組織的対応が必要
  • 行政は、「事なかれ主義」を排除しろ

と、呼びかけている。その中で、次の記事が大きく目についた。暴力団等反社会的勢力の目的のためには手段を選ばないという暴力性、執着性が浮かんでくる。組織的な攻撃には1人では弱い、組織で対応することの必要性が痛感される。

行政への暴力頻発、机たたき威圧「身すくむ恐怖」(読売新聞抜粋)

暴力をちらつかせ、自治体職員に不当な要求を繰り返す「行政対象暴力」が頻発している。栃木県鹿沼市の幹部は、廃棄物処理をめぐる不当な要求に毅然(きぜん)とした態度をとったため、逆恨みされて殺害された。

検察側は公判で、市と業者のなれ合い体質を指摘したが、関係者は口をつぐみ、真相はいまだに明らかになっていない。行政対象暴力の背景には、役所の事なかれ主義も浮かんでいる。

執拗な攻撃

町役場の会議室「なぜ就任あいさつに来ないのか」!就任したばかりの助役は、十数人の男たちの執ような攻撃に耐えていた。ある団体を名乗る男らが1年ほど 前から、10回以上も役場を訪れ、住宅貸付制度の限度額を上回る金額の融資を要求し、渋る担当者に、男は「野焼きを放置する役場の姿勢は問題」と繰り返して、机をたたき、床に空き缶をたたきつける。「これ以上突っぱねると混乱を招く」と判断した町長は、助役のもとに男たちが押しかけた直後、「政治判断で融資する。議会で補正予算を組む」と伝えた。融資の上乗せを要求されたが、それは断った。
助役は「特定の者に便宜を図り、町に損害を与えれば、背任罪に問われる」と即日辞表を提出。退任のあいさつで、「公務員は一部の奉仕者ではない」と言い残して役所を去った。

甘かった「穏便に」

当時の町長は、読売新聞の取材にこう答えた。「背後に組織的な圧力を感じた。穏便に済ませるつもりが、逆に食い込まれた。一時的に要求をのんだことは甘かった」

「お前の命30万で」

T市産業廃棄物指導課には、「おまえの命を30万円で請け負う人間がいる」という脅迫電話が掛かってきた。不法投棄現場で、職員がパワーショベルで頭から砂をかけられたり、鉄パイプを振りかざされることもあり、防刃ベストを購入した。

「癒着の職員、責任取らない」

栃木県鹿沼市の環境対策部担当参事だったAさんが帰宅途中に拉致された後、殺害された。首謀者は市環境クリーンセンターに持ち込むごみを巡ってAさんと摩擦が絶えなかった元廃棄物処理会社社長(自殺)とされる。「大声を出し、まるで暴力団」。元社長の振る舞いを、市の関係者はそう振り返る。「ごみのどこに問題がある」とAさんをどなりつける一方で、市の上層部に巧みに取り入ろうとした。

検察側によると、「なれ合い」は11年に及び、元社長は「便宜を受けるのが当然」と考えるようになった。「厳しすぎるほどきっちり仕事をする」と同僚に評されるAさんは、無法な要求を拒み、元社長に逆恨みされた。
Aさんの妻は、「癒着のあった職員は責任をとらない」と憤る。仕事の愚痴を言わなかった夫が1度だけ、「不正をした業者にもうけさせてしまった。なぜ早く気づかなかったのだろう」と漏らした時の悔しそうな表情が忘れられないという。

アンケート調査の結果概要

平成27年6月、暴力団等の反社会的勢力による行政機関に対する不当要求等の実態、これに対する行政機関の対応など行政対象暴力に対する実態を把握するため、日弁連民事介入暴力対策委員会、全国暴力追放運動推進センター、警察庁の三者が共同し、国の行政機関の地方支分部局等4,300機関を対象にアンケート調査を実施した。

1 不当要求等の有無

過去に反社会的勢力から不当要求等を受けた経験がある 行政機関は33%で、平成23年度と比較して5.2ポイント減少している。

2 不当要求等の行為者(複数回答)

最近1年間に不当要求等を受けた経験がある行政機関へ不当要求等を行ってきた者は、「相手が何者かわからなかった」が23.4%と最も多く、以下「暴力団ではないが、暴力団(暴力団員)と何らかの関係を有する者」22.3%、「社会運動標ぼうゴロ」政治活動標ぼうゴロ」各20.2%と続く。

3 不当要求等の内容

最近1年間に不当要求等を受けた経験がある行政機関への不当要要求の内容は、「機関紙(誌)の購読」が16.0%と最も多く、以下「公共事業等の受注業者に対する行政指導等」14.9%「許認可等の決定」11.7%、と続く。

4 不当要求等に応じた行政機関

最近1年間に不当要求等を受けた行政機関(94件)にどうのように対処したかたずねると、「すべての不当要求等を拒否した」が87.2%と大部分を占める。また、「当初、拒否したが最終的に不当要求等の一部に応じた」が7.4%(7件)、「すべての不当要求等に応じた」が3.2%(3件)となっている。

5 不当要求等への対応の仕方(複数回答)

不当要求等を受けた経験がある行政機関の対応の仕方は、「担当者が所属する組織(部署)で対応した」が62.8%と最も多く、以下「担当者個人で対応した」22.3%、「不当要求対策のための専門組織で対応した」19.1%と続く。

行政対象暴力対策の必要性

暴力団の死命を制する問題

暴力団対策法施行後、暴力団対策は「暴力団VS警察」から「暴力団VS国民」の構図に転換した。

公務員は全体の奉仕者として、国民を守るべき立場。職務の根拠である各行政法規に基づく行政権限を適正に行使することにより、暴力団等反社会的勢力の表社会への進出を阻止できる。

行政対象暴力に屈することは、暴力団等が表社会へ進出することに手を貸す結果となる。

行政機関の姿勢、真価が問われる問題

行政の運営は、公正、公平が基本である。

現代の行政は、透明性、説明責任に加え、法令を厳正に遵守するコンプライアンスが問われており、暴力容認は行政に対する信頼を損なう。

企業対象暴力対策を左右する問題

企業は、平成19年以降、暴力団等との関係遮断を懸命に行っている。

行政が不当要求行為に屈して、企業に誤った行政指導をすることは、企業の暴力団等排除活動への努力は水泡に帰することとなる。同時に行政は、信頼が地に落ちることとなる。

対応策として考えるべきことがら

  • 不当要求行為には屈しないとする毅然たる対応
  • 組織的対応を進めるための仕組作り
    「不当要求行為防止の対策要綱」「職員コンプライアンス条例」などを制定
    「不当要求防止責任者講習」の受講等
  • 警察、顧問弁護士、暴追センター等と連携
    反社会的勢力についての情報を共有しあうこと。
    暴力団等は、警察による検挙をもっとも恐れている。

静岡県内の行政対象暴力事件等

市職員を脅かした疑いで、元右翼団体機関紙記者(66)の男逮捕。
調べでは、男は東部地区の市役所内で市職員の男性の対応が悪いと因縁を付けて「おまえ、殺してやろうか」などと脅迫した。(平成27年10月22日)

公務執行妨害の疑いで、元暴力団構成員(48)の男を逮捕。
調べでは、男は生活保護の受給者であるが、西部地区の市役所内で市職員の男性2名に対し、要求が通らないことに憤慨して胸倉を掴むなどの暴行をした。(平成27年12月25日)

行政対象暴力対策の推進状況

静岡県暴力追放運動推進センターでは、平成14年8月から、警察本部、静岡県、各市町村との連携を強化し、行政対象暴力排除のために

  • 各自治体単位での行政対象暴力対策の「幹部職員研修会」の開催
  • 各自治体による「行政対象暴力対策要綱」の制定
  • 不当要求防止責任者講習会の開催

を呼びかけている。